While My Guitar Gently Weeps (Take 27)

ホワイトアルバム50周年記念盤のスーパーデラックスエディションに入っているセッション音源。こんなのが公式に聴ける時代にとうとうなってしまったのである。ホワイトアルバムのセッション音源なんて、もう30年ほど前から「レコーディング・セッションズ」を読みながら、どんな音なんだろうとどれだけ妄想したことか。本来ならちゃんと解説を読みながら気合いを入れて聴きたいのだが、最近やたら忙しくて疲弊しており、いつまで経ってもその気合いが入りそうにない。そもそもCD買ってないから解説も持ってないし。そうこうしているうちに日々は過ぎ、いつまでも聴かないのも何だなと、先日やっとSpotifyで聴いた。CD3枚分の長丁場、気合いは入れずに作業のBGMに流した。 そんな風に何となく聴き始めてしまったが、While My Guitar Gently Weepsのテイク27、これだけは流し聴きというわけにはいかなかった。アレンジはホワイトアルバムのバージョンと同じ。しかし、いつもと違うフレーズの、明らかにエリック・クラプトンとわかるギターが切り込んできたときは心の準備ができておらず、えっ、えっ、ちょっと待って!となってしまった。 While My Guitar Gently Weeps (Third Version / Take 27) この曲の成り立ちは長年にわたって何としても知りたい謎だった。あの静謐なアコースティックバージョンから変貌を遂げていく過程、そしてあのクラプトンのソロがどのように生み出されたのか…

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印西市は千葉のインドなのか

日曜日の明け方、呼び鈴の音で目が覚めた。まだ暗い午前4時。こんな時間に来客などあり得ない。寒いし、布団から出て応対するのも嫌なのでしばらくじっとしていたら、それ以上何も起きなかった。さすがにしばらく眠れなかったが、どうにか二度寝して、朝になって玄関の様子を見た。特に変わったところなし。呼び鈴は確かに鳴っていた。うちのは1回押すと3回続けて鳴るので聞き間違えることはない。泥棒未遂?そもそも人間だったのか? インドで暮らしていた頃は毎朝明け方に呼び鈴を鳴らされていたことがあって、それを思い出した。べつに嫌がらせを受けていたわけではない。新聞配達である。なぜ鳴らすかというと、新聞を盗む輩がいるから。いま配達した新聞はすぐ家の中にしまっとけ、という新聞配達人の配慮だった(そのうち慣れて目も覚めなくなったけど)。盗んだ新聞は古紙回収に持って行って、換金して生活費のわずかな足しにするのだ。インドでは中流階級が暮らす地域に住んでいたが、むき出しの貧困はすぐそばにあった。よく、自分が日本ではなくインドのスラムの真ん中に生まれ落ちていたらどんな人生だったろうと想像を試みたものだ。とても想像はできなかった。少なくとも、生まれた場所が日本だったのは自分の力ではない。スラムで貧しい暮らしを強いられるのも怠け者だからではない。貧乏なのは怠けているからだと上から目線で言うことだけは絶対にできない。 さて、インドといえば千葉県印西市。いや、印度じゃないよ印西市。 【印西市PR動画】印度じゃないよ、印西市 …

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1980年12月8日の記憶

まったくない。当時8歳の自分はビートルズを知らなかった。毎朝見ていたフジテレビの「ポンキッキ」で彼らの色々な曲をコラージュした短い音楽映像がよく流れていて、そこから音には親しんでいた。あれは自分にとって大事な音楽原体験の1つだったけど、ビートルズというバンドは認識してなかった。ジョン・レノンというメンバーがいたことも当然知らない。ジョンは自分にとって最初から歴史上の人物だった。だから12月8日になっても感慨は特にない。 バンドとしてのビートルズは、ジョンが親分でポールが補佐役、というバランスが自分には一番しっくりくる。サージェント・ペッパーズがあまり好きではないのはそれも理由のひとつ。アビー・ロードも、後世まで残る紛れもない傑作ではあるけど、ヨーコと新しいことを今すぐ始めたいジョンが最後だから妥協して付き合ってやったアルバムという感じがして、やはりビートルズの作品としては自分的にそれほどでもない。その中間、ホワイトアルバムでのジョンは天才の輝きを取り戻していて、ビートルズの枠内にもまだ収まっているので、やはりあのアルバムは好き。 オノ・ヨーコがビートルズ解散の元凶だというのがあたかも定説のようになっているけど、自分はそんな風に思わない。ビートルズがライブ活動をやめてから、ヨーコと出会うまでの時期、写真で見るジョンは退屈で死にそうな顔をしている。ヨーコとの出会いがなかったらジョンはブライアン・ジョーンズやジミ・ヘンドリックスみたいに60年代で命が尽きていたんじゃないか。ヨーコがジョンを8…

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