The Magic Gang

新人アーティスト紹介でよくある「○○が好きな人は必聴!」みたいな宣伝文句。自分はまったく参考にしない。○○が好きならそちらのオリジナルを聴く。何度でも。自分が音楽を聴いて感じたいのは、年代の新しい古いは関係なく、音盤に封じ込められている録音当時の熱さである。誰も聴いたことのない新しい音を生み出しているという高揚感、それを世界に届けたいという熱気、爆発力。その点でオリジネイターは圧倒的に強い。たとえ粗かったり拙かったりしても、新しいものが生み出されるときの熱気は誰にもコピーできないオリジネイターだけのもの。 信頼できる筋から勧められて聴いてみたマジック・ギャング。彼らの紹介記事を読んでも、英米の色々なバンドが引き合いに出されたりしているが、自分が彼らの音楽を聴いて感じたのは、年代も英米ロックの系譜も関係なく、自分たちにとって熱い音楽をひたすら追求しているだけ、という熱気だった。2010年代後半のイギリスで我々はどんな音楽をやればいいのか、なんてことは全然考えてなさそうなところが気に入った。国も年代も超えて幅広く音楽を聴きまくった上で、一番熱い部分を何とか自分たちの音楽に取り入れたい、という勢いをひたすら感じる。たしかに、さまざまな先達を彷彿とさせる場面はたびたび出てくるけど、決して特定の誰かを彷彿とさせたまま終わったりはしない。彼らが影響を受けた音楽は年代も国籍も超えて咀嚼され、消化分解され、有機的に絡み合って再構成され、彼ら独特の形で吐き出される。ビートルズを引用するにしても、彼らは「Dig…

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インド日記2007年4月:初めての夏、ケーララ産のマンゴーを食べる

昨晩は、代々木のあたりに書類を届けに行く夢を見た。その帰りにチャンポンが食べたくなり、チャンポン屋を探すが見つからなかった。最近一番食べたい日本料理は、鮨でも蕎麦でもなくチャンポンである。国分寺のつぶれてしまった長崎亭というチャンポン屋が懐かしい。リンガーハットでもいいのでムンバイ店をオープンしてほしい。ここでは中華料理やタイ料理の店でも汁麺がメニューに見当たらない。インスタントラーメンも汁なし麺のスタイルで作られている。暑いから、丼一杯に熱々のスープが入った料理など食べたくないのかもしれない。 一週間前の週末ぐらいから湿度がぐぐっと上がった。いくら日差しが強くてもカラッとしていれば室内や日陰では快適に過ごせるが、こう湿っぽいと体力をごっそり持って行かれる感じで東京の夏みたいだ。あんまり安易にエアコンに頼りたくないのだが、こう蒸し暑いと明日にでも導入したい気持ちになる。でも、もうしばらくは様子を見よう。今朝の新聞によると、ムンバイから少し外れたカルヤーンなどの街では、電力不足で1日8時間以上の計画停電が行われているらしい。この蒸し暑さの中で扇風機も回らない、冷蔵庫も冷えないなんてあんまりだ。ムンバイの中心部でも、100年ぶりに計画停電が行われるかもしれないという噂だ。しかし停電の前にムンバイの人々はエアコンの温度設定を是非見直してほしい。プリティ・ジンタが出ているエアコンのCMで、室内どの場所でも22℃に保たれます、なんて趣旨のものがあったが、22℃は冷やしすぎだ。 蒸し暑い夏に突入し…

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インドはじめました

自分の脳内にあって公開できるものは余すところなくすべてぶちまけたい当ブログ。ぼんくらな自分をさらす日記のほかは、音楽、園芸、全ジ連と、柱になっている分野はだいたい揃えたが、インドのことがなかなか書けずにいた。向こうで暮らした年月、これといったことは何ひとつできなかったけど、体験自体が自分にとってかけがえのない財産。それは確かなのだが、帰国してインドから離れた年月を重ねるにつれて、自分はどんどん当時のことが書けなくなっている。いまの生活にはインドにかかわる度合い、すなわちイン度が低すぎるのである。インドのことが書けないのは心の中でずっとわだかまっていた。 そんなイン度ゼロに限りなく近い生活の中でも、渡り鳥のようにインドから当時の知り合いが渡ってくる夏休み時期の5月、彼らと会ったりメッセージのやり取りをしたりして、近ごろはイン度が少し高めになっている。そんな折に、自分が在住当時書いていた日記が見つかったのである。日本にいる家族や知人に生活ぶりを知らせるための文章で、とっくにデジタルの藻屑と消えたものと思っていたが、当時のまま残っていた。イン度100%だった頃の自分が書いた日記、これを埋もれさせておくよりも、現在の自分がここで公開してしまおうと思いついた(どっちにしても埋もれることに変わりはないけど)。自分が書いた文章、10年以上前のものでも調子は今とあまり大差ない。なるべく当時のまま、修正は最小限にして復刻リマスターっぽい感じでここに載せていくことにした。年代は時系列にせずランダムにピックアップ…

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