またひとり 砂を噛む

「砂を噛むような」という言い回しを「悔しくてたまらない」という意味に解釈する人が現在では半数以上を占めている、という最近のニュース記事を読んで、「受験生ブルース」という歌をまず思い出した。この歌のおかげで、砂を噛むような、と来れば自動的に「味気ない」が出てくる。自分は「砂を噛むよう=悔しい」という解釈が存在すること自体、このニュースで初めて知った。ただ、すでに半数以上が違った意味で使っているとなると、その言葉に新たな用法が発生したのであって、もはや「誤り」とは言えないと思う。自分が使うことはないだろうけど、こういう用法もあることは覚えておかないとならない。 「砂をかむよう」5割以上が誤った意味で使用 文化庁調査 | NHKニュース この記事に「受験生ブルース」が出てこないのは、自分には意外だった。高石友也というフォーク歌手が昭和43年にヒットさせた歌ということで、その頃まだ自分は生まれていなかったが、この曲が入った日本のフォークソング特集のラジオ番組を父が録音したテープが実家にあって、小学生の頃からよく聴いていた。そのテープには「受験生ブルース」の作詞者である中川五郎の「主婦のブルース」も入っていた。いまあらためて聴いてみると、ギターのスタイルは初期ディランのようなトラッドな正調フォーク。歌詞の内容も、50を過ぎた平凡な奥さんのぼやきとして軽めの調子で語っているが、戦争に翻弄された女性の人生を歌っている。子供だった自分にはよくわからなかったが、大人になってちゃんと読むと重たい歌詞。 …

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