くよくよするなよ、it's all right

くよくよするかしないかといえば、自分は圧倒的にくよくよする性格である。小中学生の頃からずっとそう。何か失敗、傷つくこと、心配事、苦渋の決断などがあればいつまでもくよくよするし、精神的に疲れたときは昔の嫌なことを思い出してくよくよする。近ごろはそんなとき、脳内でボブ・ディランの「Don't Think Twice, It's All Right」が流れるようになった。くよくよするなよ、とディランが励ましてくれるのである。だが、そうだねディラン、もうくよくよするのはやめるよ、とはならない。下手すれば一日中、何百回でもリピートして脳内再生される。全然くよくよしまくっているのである。

曲としての「くよくよするなよ」は自分がギターを持つとよく弾きがちなものである。エレクトリック化する前のディランはフィンガーピッキングの素晴らしい演奏をたくさん残している。近年のディランはライブを観てもギターを弾く姿がほとんど見られないが、初期ディランの演奏はとても繊細で綿密、ギタリストとしても優れていた。エリオット・スミスも「くよくよするなよ」をコピーしてフィンガーピッキングを覚えたらしい。その影響は「Somebody That I Used To Know」あたりのアコースティック弾き語り曲を聴くとものすごくよく分かる。「New Moon」に入っている「Whatever (Folk Song In C)」は、一番もろにそれである。



先日の記事に書いた「アインシュタインをトランクに乗せて」の次に何読もうか、と自分の本棚に並ぶ数少ない本を見るとディランの自伝「Chronicles」があった。原書である。いつ買ったんだか覚えていない。まだろくに読んですらいなかった。訳書も出ているのだが、きっとそれが出る前にいち早く買ってそのまま忘れていたんだろう。とりあえず英語で読み始めてみたが、シンプルな言い回しでぽつぽつ語りかける文体、それほど読むのに苦労しないので、すでに半分ぐらい読み進めた。もちろんよく理解できない箇所もあるけどそういうのはとりあえず飛ばす。適当である。読んでいると、ディランが自分のライフストーリーを直接語りかけてくれる気持ちになる。アメリカ人だから英語で話すのが自然なのである。先週、TFCライブに出かけるために上京するバス内でも読んでいた。いいものを買ったよ、いつだか知らないが自分。

ディラン、エリオット、ジョージ、そしてTFCと、このあたりが自分の心の核になっている。ここだけは何人たりとも介入させない、絶対に壊させない。

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