しかしながら今年は先日の記事で書いたように、オリヴィアさんから出生届と実際の出生時刻がずれた理由について種明かしがあった上に、本当のお誕生日が初めて公表されたソースにもたどり着くことができた。とある大変信頼できる筋から、ジョージの本当のお誕生日が初めて公式に出たという1992年の出版物をずばり教えていただいたのである。ビルボード誌1992年12月5日号。
ジョージやビートルズも巨大な足跡を残したこのチャート誌が創刊100周年を迎えるにあたって、ジョージが「センチュリー・アワード」なる賞を授与され、それに伴ってジョージの人物紹介が3ページにわたる大きな記事として掲載されている。そこに、それまで公表されていたお誕生日とは1日違う日付が、何の注釈もなしにさりげなく記されているのだ。
さらに、教えていただいたビルボード誌のアーカイブはPDF形式だったので、検索をかけることができて、試しにジョージの名前で検索してみた。すると、この記事とはまったく別の場所、誌面冒頭の5ページにある今週号紹介コーナー内の小さな欄に、ジョージ本人の発言が!
「ビートルズファンへの忠告」みたいな題名のごく小さなコラム、検索機能がなければ絶対に見つからないような全然目立たないものである。ここにジョージがひょっこり顔を出しているのだ。今号の人物紹介記事には、これまで公表されていなかった新情報がたくさん含まれている断った上で、ジョージの発言。「今まで公表されてきた情報と食い違うことが書いてあるって、ビートルズマニアにちゃんと警告しといた方がいいよ。たとえば、最近になって僕も初めて知ったんだけど、自分の誕生日がカレンダーの日付だと実は1日早かったんだよ、30分ぐらいずれてて」。さらに続けて、こんな皮肉っぽい発言も。「ところで、僕もセンチュリーアワードをもらうまで、ビルボードがもうすぐ100周年だなんて全然知らなかったよ。こんな風なんだから、誰も物知り顔なんてできないよね」……いかにもジョージだ。やはりジョージは最高である。本当のお誕生日が初めて明かされたジョージの人物紹介記事3ページも、またあらためてじっくりと読んでみたい。
2月24日との記述があるのはこの22ページ冒頭
この記事が出た1992年のジョージは、10月に生前最後の公のライブ演奏になってしまったボブ・ディラン30周年記念コンサートに出演している。翌年以降は、ビートルズの元メンバーのひとりとしてアンソロジープロジェクトに取り組むことになる。ソロ活動にひと区切りつけて、一時的に元ビートルズのメンバーとして活動する前、ちょうど狭間の時期のジョージが垣間見られたのは貴重なことかもしれないと思った。ビートルズアンソロジーが一段落した後、ジョージに現世で残された時間はもうあまり長くなかった。ジョージの本当のお誕生日を調べていくうちに、よくよく調べなければ絶対に見つからないような場所で、この狭間の時期のジョージに出会えたのは何だかとても嬉しい。