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訳詞:Teenage Fanclub「December」

「12月」「暗殺」という言葉が並ぶこの曲、ジョン・レノンへの歪んだ憧れみたいな感情を歌っているものだと、自分は最近まで長年勘違いしていた。しかし歌詞をよく読むと、12月「に」ではなく12月「を」暗殺したかった、と言っている。何を意図して書かれた歌詞なのか、知りたい気もするけど、知りたくない気もする。きっと意図などないのだろうし、あったとしても関係ない。音楽と自分の一対一の関係以外、本当は何もいらない。弱々しく穏やかな日差しと、きりりと冷えた空気、地上での活動を終えて静かに冬越しの眠りにつく植物たち。真冬になる手前、冷たく憂鬱だけど、穏やかな優しさも感じる12月の空気そのものが、この音楽に流れている気がする。 この機会に 友達に伝えよう 僕の考えを やはり思い直す もう少し考えて 後で言うことにする 彼女は僕のことを気にもかけないけど もし愛してくれるなら死んでもいい 僕の頭にあふれている とりとめのないことが ひとつの考えみたいな形になってきた この機会に 友達に伝えよう 僕の考えを 彼女は僕のことを気にもかけないけど もし愛してくれるなら死んでもいい この計画を何年も心に抱いていた でも今はもう思い出せない 僕は12月を暗殺するつもりだった 12月を暗殺したかったんだ December

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訳詞:Traveling Wilburys「End of the Line」

作曲クレジットはウィルベリーズの5人だけど、ジョージがメインとなって書かれたと言われている。歌詞を読んでも、ここにはジョージがいると感じる。一番大切なのは、ともに歩み、許し合うこと。鳴らない電話をひたすら座って待ち続けるより、道が続く限りどこまでも、果ての果てまで終わりのない旅に出たい、いつの日か。 大丈夫、そよ風に吹かれて乗り回していれば 大丈夫、したいことをして楽しく生きていれば 大丈夫、いつでも最善を尽くしていれば 大丈夫、君が手を貸してくれれば ただ座って電話が鳴るのを待っていてもいいさ(電話線の向こうで) 言ってほしいあれこれを誰かが伝えてくれるのを(電話線の向こうで) 未来が何を運んできてくれるのかぼんやり考えながら(電話線の向こうで) ダイヤの指輪かもね 大丈夫、お前は間違っていると言われたって 大丈夫、強くならなきゃいけないときもあるのさ 大丈夫、どこか横になれる場所があれば 大丈夫、毎日が裁きの日なのさ たぶん君はどこか遠い道のりの先で(路線の向こうで) 僕のことを思い出すかもね、今ごろどこにいるのかなって(路線の向こうで) あの道のりの先で、誰かが演奏してるのを聞いたときに(路線の向こうで) 「紫のけむり」を 大丈夫、乱暴に押しまくられても 大丈夫、愛する人がいれば 大丈夫、すべてうまくいくさ 大丈夫、僕らはあの道の果てに向かっているんだ 僕が乗ってきた車のことは気にするなよ ここに来られてただただ嬉しい、生き…

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訳詞:George Harrison「Blow Away」

あのひどい台風から今日で一週間。あのあと天気はしばらく小康状態だったが、昨日は雨と強風、今日も一日まとまった雨が降り続くようで、被災地の状況が悪化しないことを祈る。先週あたりから気温もぐっと下がって、とうとう一昨日は今季初の灯油を入れた。もともと台風の余波で不安な気持ちに加えて冷え込みと悪天候で、まったく調子が出ず参ってしまう。仕事にも集中できないままデスクに向かっていたら、シャッフルで流していたBGMからジョージの「Blow Away」が聞こえてきた。太陽の温かさを感じる音楽が心にすっと染み込んで、気持ちも少し温かくなった。やっぱり、いい曲だ。何千回聴いても。「Blow Away」は、庭と太陽からもらった喜びをまっすぐシンプルに歌った、「Here Comes The Sun」と並ぶ名曲。この2曲は年の離れた兄弟のようだ。こういうジョージが一番好き。この曲についてはすでに2つ記事を書いていて、今回でもう3本目である。 「Blow Away」シングル発表から40周年 All I got to be is, be happy さて、ジョージのおかげで作業をやる気が湧いてきたかというと、そうは問屋が卸さず、代わりにこの曲の歌詞全編を訳してみる気が湧いてきたのでこの記事を書いている。この曲の歌詞は解釈に迷うことがまったくない、とても素直な言葉が並んでいる。訳す必要もないぐらいだが、歌詞を読んで日本語に書き出すことで温もりがより近くに感じられる。あえて一箇所突っ込みを入れるなら、「Yang t…

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訳詞:Simon & Garfunkel「The Only Living Boy in New York」

昨晩、S&Gの「明日に架ける橋」のレコードを聴いていて、あらためて「ニューヨークの少年」は歌詞も曲も良いなあと思った。「The Only Living Boy in New York」というフレーズの意味は、必ずしも「ニューヨークで暮らしているひとりぼっちの少年」とは限らず、取りようによっては「ニューヨークで唯一の生き生きとしている少年」とも、「ニューヨークでどうにか生きているだけの少年」とも理解できる。ここに書いた「ニューヨークでたったひとり生きている僕」という訳は落としどころのひとつに過ぎなくて、本当はもう少し玉虫色の曖昧なフレーズなのだ。歌詞をあらためて読みながら曲を聴いていると、ニューヨークの部屋にひとり取り残されて所在なく天気予報を眺めるしかやることがない「僕」の虚脱感がありありと伝わって、トムと「僕」のふたりからは何となく同性カップルのような雰囲気を感じるし、色々と行間のニュアンスが微妙で面白い。 当ブログの最初期の記事「グーグーガジューブとクークーカチュー」にも書いたように、ビートルズとS&Gは同時代の関わりが結構ある。「ニューヨークの少年」の透明感のある分厚いコーラスは、アビー・ロードっぽさを感じる。どちらかが真似をしたということではなく、ロックの最前線で同時代の空気を吸い、お互いの音楽に刻みつけた結果なのだろう。S&Gが当時の日本の若者、つまり自分の親の世代に与えた影響は非常に大きいようで、その層がS&Gを「青春の懐メロ」扱いする声が以前はやけに耳についてずっと不満だったの…

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訳詞:David Bowie「Changes」

いまは自分も周囲も変化の時期で、気持ちが落ち着かず、変化の痛みを感じる。チェンジということで、最近はしきりにこの曲が脳内をぐるぐるするようになったので、難しそうだけど訳してみることにした。やってみたら、意外とすんなりできた。何万回も聴いてる曲だからな。 波紋が大きさを変化させて云々のくだりは難解そうだけど、ブッダが川岸に立って無常について弟子に説いている場面が自分には思い浮かぶので、そんな解釈で訳した。 いまだにわからない 自分は何を待っていたのか 時は荒々しく過ぎていき どん詰まりに何度も突き当たり ことを成し遂げたと思うたびに 何となく苦い気持ちを味わった そこで自分自身を見つめ直してみたが どうにも見えてこないものがある ひとはどうやって偽者を見極めるのか 僕の変化が速すぎて そんな試験は受けられないんだ チ・チ・チ・チ・チェンジス (変化して未知に向き合え) チェンジス 金持ちになんかなろうとするな チ・チ・チ・チ・チェンジス (変化して未知に向き合え) チェンジス 今とは違った存在にならねばならない 時は僕を変えるだろうが 僕は時の行く先をたどることができない 波紋が刻々と大きさを変える様子を見ていた それは変化しながらも川の流れから離れることはない 川は絶え間なく移り変わりつつ ゆったりと流れる そんなふうに日々は目の前を流れていくが それでも代わり映えのしない毎日に見える あなたが馬鹿にしていた子供たち お仕着せの…

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訳詞:Simon & Garfunkel「A Most Peculiar Man」

近ごろ、近所で電車が長時間にわたって停車することが相次いでいる。人々がぞろぞろ出てきて、パトカーや救急車もやってきて、何が起こったのかは把握できる。自分は「事故」の見物になど行かない。かといって、踏切にいたという知らない誰かに思いを致すことも、無関係の単なる近隣住民のひとりでしかない自分にはできない。なるべく視界に入れないようにして、日常生活を続けるしかない。それ以外にできることが何もない。 「とても変わった人」は、それほど変わっていない人たちには想像もできないようなことを深く気に病んでいたり、苦痛に感じていたりして、日々傷つきながらも、その状況を誰にも説明できず、理解もしてもらえなかったのかもしれない。この曲が終始穏やかなアルペジオに乗って最後までのんびり進んでいくのは、彼をやんわりと遠ざけて平穏に暮らしている世間の立場から歌われているから。自分もその世間のひとり。 生きていて、孤独でいたいと思うことならしょっちゅうあるが、疎外されたいと思ったことは一度もない。孤独感と疎外感は全然違う。自分は疎外されるのは絶対に嫌だ。むしろ疎外されるのが嫌だから孤独を求めるところすらある。 「あの人はとても変わった人だったのよ」 リオダン夫人はそう言っていた 彼女もそれぐらいは知っていた 彼の上の階に住んでいたのだから とても変わった人だった、と彼女は言った 彼はとても変わった人だった 家の中でひとりぼっちで暮らしていた 部屋に閉じこもり、自分に閉じこもり とても変わった人…

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