The Beatles「Love Me Do」シングル発売60周年記念:当時の宣伝用資料に載っていた文章の和訳

今日、2022年10月5日は、ビートルズの「Love Me Do」のシングル盤が1962年に英国で発売されてから、ちょうど60年。つまり、レコードデビュー60周年記念日である。自分は今から10年前、つまり50周年のときに、「The Beatles Recording Sessions」のこの曲の項に載っていた宣伝用資料を和訳したものをTwitterに上げたことがあった。今度は60周年記念に、これを訳し直して当ブログに改めて載せることにした。「IF YOU CAN'T BEET 'EM...」というタイトルの短い文章である。 ビートル退治にお困りなら…… 「ビートルズって言ったのかい、ジョージ。もちろん知ってますとも。おじいさんが生きていた頃は、家に入ってこないようによく粉をまいていたものですよ」 「違うよおばあちゃん、虫じゃなくて、BEATLES。Tの前にAって書くんだ」 「何だって?いいえ、あれは確かに粉だったわよ。それに虫がティーを飲むなんて聞いたことがないわ」 「だから虫じゃないったら、ビートルズだよおばあちゃん。4人組のグループなんだ。パーロフォンからデビューするんだって」 「うちの居間(パーラー)にフォンなんてないわよジョージ。とにかくもう虫の話はよしてちょうだい。気持ち悪いったらありゃしない、大きな黒い虫なんて」 「ビートルズはブラックじゃなくて白人だよ、おばあちゃん。しかもイギリス人だよ!」 上記の通り、耳の遠いおばあちゃんとビートルズ…

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メダカのいる暮らし、第2章の始まり

先週末、小さな5匹のメダカを久しぶりに新しく家に迎えた。去年の夏頃から自分のもとにメダカは一匹もいなくなっていたので、このちっちゃな魚たちと暮らすのは一年以上ぶりである。メダカを育てるようになったのは4年前、旧居のベランダで栽培していた蓮の鉢にボウフラがたくさん湧いてきたので、その対策として導入したのがきっかけだった。自発的に何か魚を育てたことはそれまでなかったのだけど、ぱくぱくと何でもよく食べて元気に泳ぐ姿がすっかり可愛くなってしまい、もしかすると肝心の蓮以上に熱心にお世話するようになった。蓮の葉に産み付けられた卵から稚魚をたくさん孵化させたりして、一時は何十匹にも増えて蓮鉢がすっかり賑やかになり、ビオトープっぽいものを作って水草を眺める楽しみも加わり、当ブログでもメダカのことは何度か取り上げた(たとえば、2019年8月の記事)。引っ越すときも、メダカの入った蓮鉢は自分の車に乗せて大切に運び、しばらくは新天地で5匹のメダカが元気に泳いでいた。卵もたくさん産まれたので、また孵化を試みたりもしたのだけど、どういうわけかまったく鳴かず飛ばずに終わり、そうこうしている間にメダカの数が減っていった。最後の一匹は、夜中に大雨が降った翌朝、蓮鉢のそばに落ちていた。強い雨が鉢に降り込んで水があふれ、メダカも一緒に流れ出てしまったようだった。新居では蓮鉢をあまり日常的に見ない場所に置いていたのもいけなかった。それ以来、メダカとは何となく縁遠くなってしまった。 それでも最近は、またメダカを迎える方向に動き出し…

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The Beatles「All You Need Is Love」:ポジに取るかネガに取るか

先日の当ブログに訳詞を載せたビートルズの「愛こそはすべて」、検索をかけてみれば世界的に有名な曲だけにほかの方々による訳詞が複数見つかるし、原詞の内容に詳しく説明を加えているサイトもある。自分が訳詞をやるときはいつも、事前にこういう情報は一切見ずに空っぽの頭で始めることにしているけど、事後に読むと色々と参考になることがある。たとえば、先ほど見つけた以下の記事はとても良い。 All You Need Is Love 歌詞の意味・和訳・解釈(世界の民謡・童謡) 上の記事では、歌詞冒頭の「There's nothing you can do that can't be done」で始まる箇所を取り上げ、取りようによって真逆の解釈が成り立つと説明している。その解釈は「できないことは できないよ」説、「やれることは やれるんだよ」説の二つに分類され、両論併記で解説と和訳が進められている。同じ英文をネガティブに取るか、ポジティブに取るか。上記サイトでは、どちらも誤りではないとした上で「やれるんだよ」説を取っているけど、自分の訳は完全に「できないよ」説ということになる。そういう解釈になった理由は訳詞の前置きでも説明した通りで、作曲当時のジョン・レノンに対する自分の見方を反映している。こういう博愛的テーマの曲で、あえてひねくれた言い回しをむにゃむにゃ言っているのが1967年のジョンっぽいと感じる。 文法の話もしてみよう。厳密な解釈をするなら確かに「nothing」「can't」と続く文章は…

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